軍事教育
軍事教育と言うものは
畢竟
(
ひっきょう
)
只
(
ただ
)
軍事用語の知識を与えるばかりである。その他の知識や訓練は何も特に軍事教育を待った後に得られるものではない。現に海陸軍の学校さえ、機械学、物理学、応用化学、語学等は
勿論
(
もちろん
)
、剣道、柔道、水泳等にもそれぞれ専門家を
傭
(
やと
)
っているではないか? しかも更に考えて見れば、軍事用語も学術用語と違い、大部分は通俗的用語である。すると軍事教育と言うものは事実上ないものと言わなければならぬ。事実上ないものの利害得失は勿論問題にはならぬ
筈
(
はず
)
である。
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