つれづれ草
わたしは度たびこう言われている。――「つれづれ草などは定めしお好きでしょう?」しかし不幸にも「つれづれ草」などは
未嘗
(
いまだかつて
)
愛読したことはない。正直な所を白状すれば「つれづれ草」の名高いのもわたしには
殆
(
ほとん
)
ど不可解である。中学程度の教科書に便利であることは認めるにもしろ。
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